シャチは昔から人気のある動物ですが、最近複数のテレビ番組で取り上げられており、更に人気が高まっています。
実はシャチをみる事ができる水族館は少なく、関西方面では「名古屋港水族館」、関東方面では「鴨川シーワルド」の2つしかありません。
その2つの水族館にもショーの時間帯や内容が違います。
この記事では、シャチが見れる水族館の情報について解説していきます。
もくじ
シャチとは?
シャチは哺乳類でイルカ科に属していて、とても賢く獰猛な動物です。
海での生態系の頂点にいて殺人鯨などとも言われており、巧みに連携して獲物を追い込むことからも高い知能が分かっています。
泳ぐ速度は時速70キロを超え、海にいるほ乳類の中ではトップクラスの速さを誇ります。
持久力も極めて優れていて、1日に100キロを超える距離を移動する事ができるんです。
体長は5m以上もあり、オスはメスよりも1mほど大きいです。
外見は目元や体の下部が白く、他は黒くなっているのが特徴です。
愛らしいとも言える外見をしていますが、多くの大型動物を補食してしまいます。
アザラシやアシカなどを食べますし、ホッキョクグマや大型の鮫、自分に近い種のイルカ、時には鯨すら補食してしまうんです。
これまでにシャチが人間を食べたという報告はありません。
しかしあの巨体ですから、遊び半分で人間をしなせてしまう事はあります。
シャチは自然環境下では50年間くらい生き、中には80近くまで生きる個体もあるという事です。
ただし、人が飼育した場合は寿命が一気に減り、20歳まで生かすのも難しくなります。
日本でシャチが見れる水族館は2か所のみ!
上述したように、国内でシャチを見れる水族館は「名古屋港水族館」「鴨川シーワルド」の2つだけです。
シャチの飼育をしているのは、世界で6つの国だけです。
よく親しまれている動物の割に、意外と飼育されている場所が少ないですね。
関西周辺に住んでいる人にとっては「名古屋港水族館」、関東周辺に住んでいる人にとっては「鴨川シーワルド」が近場です。
シャチの飼育は大変難しく、外国にもシャチが見れる水族館は多くありません。
ここからは、水族館の関西編と関東編に分けて解説していきたいと思います。
日本でシャチが見れる水族館・関西編【名古屋港水族館】
東海地方や関西地方にお住みの方は、愛知県にある「名古屋港水族館」に行くといいでしょう。
北館と南館に分かれている広い水族館で、北館でシャチのトレーニングショーや泳ぐ姿が公開されています。
北館3階で椅子に座りながらショーを眺めることができますが、シャチがジャンプする度に濡れる可能性があるので注意して下さい。
飼育員さんが解説と共に様々な指示を出してくれるショーが見れて、その時間は15分程度です。
名古屋港水族館には、「リン」「アース」というシャチがいて、お客さんにとても親しまれています。
口の横に黒い点がいくつか付いているのが「リン」で、こうした文様があるシャチはあまりいないようです。
「アース」は9歳のオスで、体長は5メートルもあります。
鴨川シーワールドから借りており、国内にはアース以外にオスのシャチはいません。
「ステラ」も鴨川シーワルドから来た人気のシャチで、アイスランドが故郷です。
年齢は推定31歳で、日本にいるシャチの中で一番長生きしている個体です。
ただシャチの機嫌によっては、ショーが中止されることもあります。
あの巨体ですからシャチが少し横着するだけで、重大な事故に繋がってしまうためです。
2階からは水中を泳ぐシャチを眺められます。
こちらに近寄ってくる事も多いので、迫力のある姿を楽しめるでしょう。
名古屋港水族館は、シャチのショーのスケジュールを公式サイトに記載しています。
平日のショーは2度、土日祝日のショーは3度あり、その殆どは午後0時過ぎに行われます。
開館時間は午前9:30時から午後5:30時まで(夏休み期間は午後8時まで)で、料金は高校生以上の大人が2000円、65歳以上が2100円、小学生・中学生が1000円、未就学児が500円です。
住所は愛知県名古屋市港区港町で、地下鉄名古屋港駅から歩いて数分でつきます。
日本でシャチが見れる水族館・関東編【鴨川シーワールド】
関東方面にお住みの方は、千葉県にある「鴨川シーワールド」に行くといいでしょう。
車や公共交通機関での移動も楽なので、観光客などが多くいます。
鴨川シーワールドには4頭のシャチがいて、日に3度ほどショーが行われています。
シャチのパフォーマンスはやはり人気で、海を背景にしたショーには目を奪われるはずです。
国内でシャチの自然繁殖に成功しているのは、鴨川シーワールドだけです。
半地下のフードコートからもシャチを眺められ、そちらでは水槽の下の部分、つまり水中を見ることができるんです。
イルカショーなどで水中から顔を出していたり、ジャンプしたりする光景を見た事があると思いますが、潜水して泳ぐ姿は新鮮に感じると思います。
ゆっくりご飯を食べながら、潜水するシャチの様子を眺めるのは嬉しいですね。
オーシャンスタジアムになっていて、屋根があるので雨で濡れる心配もありません。
ただし雨は防ぐ事ができますが、シャチが飛ばした水は防げないため、濡れてもいい格好になるかレインコートを使いましょう。
レインコートは300円で売っています。
前から6席目くらいまでは、シャチのパフォーマンスでかなりの水がかかってしまいます。
後列に座りたい人は、時間に余裕を持ってスタジアムに向かった方がいいです。
シャチが飼育員の指示に健気に従う愛らしい姿と、迫力満点のパフォーマンスは一見の価値ありですよ。
また鴨川シーワールドは、ショーのスケジュールを公式サイトに載せているので、見に行く予定の人は一度ご確認下さい。
開館時間は午前9時から午後5時まで開館していて、料金は高校生以上の大人が2800円、65歳以上が2100円、中学生から4歳児までが1400円です。
住所は千葉県鴨川市東町1464-18で、JR安房鴨川駅から無料の送迎バスが出ています。
日本の水族館ではシャチのショーで事故はナシ?
上述したように、シャチは人を食べようとはしません。
どうも人を食べる対象だとは思っていないみたいです。
ただ、海外で度々事故を起こしてはいます。
アメリカでは10年ほど前に、シャチが飼育員を死なせてしまうという事故が起きました。
それ以前にも何度か死亡事故があったようです。
国内では、シャチが事故を起こしたことはありません。
ですが、シャチの機嫌が悪く飼育員の言うことを聞かない日は、ショーを中止する事があります。
シャチにとってはちょっとした反抗でも、人間には脅威になりますからね。
アメリカでは上記の事故を受けて、シャチの飼育環境が話題となりました。
事故を起こしたアメリカの水族館は、日によっては10回近くのパフォーマンスを行っていたようです。
ショーが休みの日も僅かだったようですから、シャチの精神的な負担も相当大きかったのでしょう。
日本の水族館には、極力動物にストレスを与えないような飼育をして欲しいと思います。
日本でシャチが見れる水族館・関西編・関東編のまとめ
シャチが見られる関西・関東の水族館や、シャチの生態について解説してみました。
今の時期は、お子さんを連れていけばきっと喜ぶでしょう。
大人でもダイナミックなショーの虜になること間違いなしです。
ただ、外国の水族館で死亡事故が起きたということですから、そういった事故を起さないよう十分安全措置を取って欲しいです。
この記事を読んで興味が出た人は、是非一度迫力のあるシャチのパフォーマンスを見にいってみて下さい。
最後までお読みいただき有り難うございました。